阪神三宮駅改良工事 ホーム変更や改札口増改築
1933年に地下化された三宮駅は、改札口が西側一カ所しかなく、ラッシュ時にはJRや市営地下鉄、ポート ライナーとの乗継客で混雑するほか、バリアフリー化の遅れなどの課題を抱えている。また、2009年春には 大阪難波を経由して、三宮駅と近鉄・奈良駅との直通運転を開始するため、駅施設の利用円滑化と交通結節 機能の高度化を図るため、大規模改良工事に着手するもの。 工事では、神戸市が整備する地下通路に接続して東側に改札口とコンコースを新設し、既存の西改札口をセ ットバックさせ、開札前の通路を拡幅して乗継・回遊動線を強化。また、現在の下り線(二番線・姫路行 き)を折返し線に、現折返し線(三番線)を下り線に配線変更するとともに、降車ホームを廃止して上下線 ホームを拡幅するほか、各ホームに東西コンコース階へのエレベーターを新設する。 総事業費は約130億円で、このうち3分の1を国が、兵庫県と神戸市がそれぞれ6分の1を補助する。工期は 平成24年度末までとしている。改良工事は、都市鉄道等利便増進法の規定による国道交通大臣の認定を受 けた交通結節機能高度化計画に基づき、駅施設利用円滑化事業として、国交省の「都市鉄道利便増進事業費 補助」の適用を受けてたもの。神戸高速鉄道が鉄道整備主体となり実施し、工事は同社からの委託を受け阪 神電鉄が行う。 一方、神戸市が実施するのは「三宮駅前東地下線(地下通路)整備工事」と「三宮駅前東線(デッキ)整備 工事」。市では、三ノ宮駅周辺を各公共交通機関の乗換えの円滑化とともに、駅周辺を安全で快適に回遊で きる空間とするため、地下・地上・デッキレベルでの歩行者動線の3層ネットワークの充実を図るための空 間整備を実施しており、その一環として整備を実施するもの。 地下通路は、神戸新聞会館「ミント神戸」から、新設される東改札口に接続して地下街の「さんちか」まで 連絡する延長約50m、幅員6mで、駅の改良工事に併せて一体的に整備。デッキは、地下通路の上に、ミン ト神戸の南側から中央幹線を横断する延長約50m、幅員4mの歩道橋で、南側にはエレベーターを設置す る。 工事は、地下通路・デッキとも三宮駅改良工事での土留工や埋設物移設等の終了後に着手する予定で、完成 はデッキが2009年度、地下通路は2010年度を予定している。
2007年10月04日
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