神戸ハーバーランドまちづくりフォーラム
神戸の人気スポットである北野・異人館街については、「人は来るがお金を使わない」とし、観光客は京都・ 大阪を巡るため滞在せずに通過するだけとしながらも、「異人館の門や塀は日本の街中にはない雰囲気があ り、これらを上手に利用したまちづくりを考える必要がある」と示唆した。 また、「長生きの秘訣は好奇心。好奇心を受け止めるまちづくりが必要」とし、その一つとして自然との共生 を挙げ、淡路の夢舞台での取り組みや、瀬戸内オリーブ基金、兵庫グリーンネットワーク運動の趣旨を説明。 これらについて安藤氏は、「人は自然環境を破壊できるが造ることもできる」と語り、「神戸では居留地や異 人館街、フラワーロードなど住民が花を育てており、美しい街だと思う」とし、これらをレベルアップさせ、 「美しいものを見たければ神戸へ、となるように市民が自分の問題として捉え、老後も好奇心を受け止められ るまちづくりを」と呼びかけ、講演を締めくくった。 引き続いて、安藤氏と瀬戸本氏が対談。「まづりを神戸から」をテーマに、参加者からの質問を挟みながら語 り合った。この中で安藤氏は、阪神大震災からの早期復興について、「世界に例を見ないもので、神戸の人が まちを好きだからできたこと」とし、世界に誇れることだとした。 瀬戸本氏は、「神戸にも世界中から人がきてほしい。混じりあう文化には神戸がふさわしい」と日本独自のア ートによるビエンナーレの開催を提案。これに対して安藤氏が、「世界の人が好奇心を持てるビエンナーレが 重要」と規模ではなく内容が大事とした。 また安藤氏は、神戸は山と海、海と居留地が繋がっていないとし、「まちが発展しないと仕事の場がなくな る。行政と市民が互いに努力する必要がある」と述べ、「神戸はバラバラ、難しいとは思うがネットワークす るべきだ」と、今後のまちづくりの在り方を指摘した。
2007年08月02日
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