上町台地にもっと魅力を--大阪市住宅局

 まちづくり提案事業・松屋町筋活性化など、助成対象９件が決定  大阪市住宅局は、上町台地のうちＪＲ大阪環状線の内側、大阪城公園、大川、松屋町筋、空堀地区（36ha） 、夕陽丘公園、天王寺公園に囲まれたエリア約900haを、都市居住促進のリーディングゾーンと位置付けて 、上町台地マイルドＨＯＰＥゾーン事業を進めている。魅力ある住宅地づくりを行うＮＰＯ等への活動支援 のほか、まちづくり活動のネットワーク化、情報発信、地域の特色を活かした居住地整備や修景助成の推進 を図るというもの。その初弾事業となる「まちづくり提案事業助成」対象事業がこのほど、決定した。  エリア９００?で居住地整備  まちづくり提案助成事業は、上町台地の魅力とイメージの向上をめざして、まちづくり活動を実施する団体 等に助成を行うというもの。７月にプランを求めたところ、13団体が提案書を提出した。この中から、谷直 樹大阪市立大学大学院教授ら６人の学識者や市職員でつくる審査委員会が厳正に選考し、九事業を選定した。 助成総額は300万円だった。助成対象事業の概要は次の通り（▽団体名＝?事業テーマ?内容） ▽ＮＰＯ法人・天王寺　協議会＝?「上町台地を描こう！」絵画コンンクール?絵画を通して、上町台地の　 　魅力、絵を描く、観る楽しさのコミュニティの輪を広げるのが狙いで、「上町台地を描こう」をテーマに 　質の高い作品を募集する。 ▽北大江地区まちづくり実行委員会＝?春夏秋冬、都心を楽しむ北大江?花と緑の都心を楽しむガイドマッ 　プづくりや、歴史文化・緑と街並み・居住などに関する学習会の実施のほか、四季おりおりのイベント活 　動を通じて、まちを多くの人で楽しむ活動に取り組む。▽松屋町スタイル研究会＝?松屋町で働くこと、 　松屋町に住むことをステイタスにするための松屋町スタイル研究事業?松屋町筋商店街界隈を中心に再活 　性化をめざして、今後の街づくり活動の目標とする「松屋町スタイル」のあり方の研究・共通認識づくり 　を毎月二回程度、会合を開き行う。 ▽てんのうじ観光ボランティアガイド協議会＝?てんのうじ観光歴史検定及び観光ガイド養成資料作成?天 　王寺の魅力ある街づくりの発展に寄与することを目的に史跡の歴史・伝承・伝説の解説書をガイド養成の 　資料として作成。 ▽ＷＣＳプロジェクト＝?「デッカ＆マッカ」のこども塗り絵大会?同プロジェクトが提唱する上町台地キ 　ャラクターの「デッカ＆マッカ」と上町台地エリアのスポットを融合させ、幼稚園児とその家族を対象に 　「地域塗り絵」を制作する。 ▽なにわ人形芝居フェスティバル運営委員会＝?なにわ人形芝居フェスティバル 逢坂・花参り ?人形劇 　、花嫁行列、てらまち歴史・自然史ウォークなどを2007年４月１日から逢坂・寺町周辺で実施・開催する。 ▽直木35記念館＝?直木35全集未収録文献、書簡に関する研究調査等?文学賞の最高峰としてその名を残す 　直木35は大阪市旧南区内安堂寺町に生まれ、大学入試までを上町台地で過ごした作家であるが、大衆文学　 　 というカテゴリーのためその業績等に関して十分に研究がされていないため研究・調査を行う。 ▽からほり倶楽部＝?上町台地・まちの学校 まちに気づく、まちから気づく ?超高層マンションが林立 　するなど地域環境の変化に対応していくために、まだ埋もれている様々な地域資源を丁寧に掘り起こし、 　見つめ直す作業を展開する。 ▽典院寺町倶楽部＝?上町台地「終の　家」検討プロジェクト?都心居住における「終の家」を検討する場 　と機会を協創し、上町台地をケアタウンとする構想をまとめる。 高橋賢二住環境計画課長の話　助成対象となる事業について、各団体が協議会と連携して取り組みを行うこ とにより、上町台地マイルドＨＯＰＥゾーン事業の目的である、上町台地の居住地魅力やイメージの向上が 図られていくものと考えている。

2006年08月26日