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淺沼組とみらい建設G、電気バイオ修復法の性能を確認

VOC、油汚染地盤を原位置浄化 (株)淺沼組(淺沼健一社長)と(株)みらい建設グループ(井上興治社 長)の両社はこのほど、オランダHMT社(旧HAK社)から導入した、揮 発性有機化合物(VOC)や鉱物油に汚染された地盤から原位置で汚染物質 を分解・除去する「電気バイオ修復法(ElectroーBioーReme diation)」の技術を確立するために、実地盤での性能検証試験(地 中温度の上昇を確認)を実施し、技術の有効性を確認した。 汚染土壌の修復には、これまでVOC、鉱物油汚染地盤の処理には掘削除 去、土壌ガス吸引・地下水揚水法等の原位置抽出法、バイオレメディエーシ ョン(微生物による分解処理)等の処理技術が用いられている。しかし、掘 削除去は汚染された土壌を確実に除去し、効果を確認できる長所はあるが、 土壌の掘削・搬出・運搬・処理・客土等の手順を伴うことから処理コストが 高く、近隣住民に対する環境問題が指摘されている。土壌ガス吸引・地下水 揚水法は、土粒子に強く吸着された汚染物質を完全に浄化することは困難と されている。また、バイオレメディエーションによる浄化は期間が非常に長 くかかり、汚染濃度が高い場合には浄化は不可能とされている。 【上図:実験設備の断面図/下写真:淺沼組技術研究所敷地内での実験状況】
しかし、掘削除去は汚染された土壌を確実に除去し、効果を確認できる長所はあるが、土壌の掘削・搬出・ 運搬・処理・客土等の手順を伴うことから処理コストが高く、近隣住民に対する環境問題が指摘されてい る。土壌ガス吸引・地下水揚水法は、土粒子に強く吸着された汚染物質を完全に浄化することは困難とされ ている。また、バイオレメディエーションによる浄化は期間が非常に長くかかり、汚染濃度が高い場合には 浄化は不可能とされている。 今回導入した「電気バイオ修復法」は、従来の問題点を解決する原位置でVOCや鉱物油等の汚染物質を除 去できる処理技術。具体的には、土壌汚染地盤に電極を挿入し、それらに交流電流を流すことで地盤を暖 め、土粒子に吸着された汚染物質を剥ぎ取って、揚水とガス吸引によって回収。さらに、地盤を暖めること によって微生物が活性化しやすくなった土壌中に、栄養素を注入することで汚染物質を効率的に分解し、汚 染前のきれいな地盤に修復する。この技術の最大の特徴は「原位置浄化」できること。そのため、環境負荷 が少なく、安いコストで処理することができる。 淺沼組技術研究所(大阪府高槻市)の敷地内で昨年11月から行われた実地盤の検証実験では、辺長1.5mの六 角形のスペースの中央部に抽出井戸を設置し、その周囲に六本の電極を深さ六?の地点まで挿入して実効性 を確認した。淺沼組とみらい建設グループでは、6月頃に実際にVOCで汚染されているサイトで同工法を 用いる浄化検証実験を実施する予定。その後、操業中の事業敷地及び工場跡地等に汚染土壌を有する企業へ の営業活動を行い、2006年度は実績づくりとして両社とも1億円程度の受注をめざし、次年度以降はさらな る受注拡大を図っていく。
2006年04月03日
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