「桜の会・平成の通り抜け」 起点の毛馬地区で植樹式
午前10時に行われた植樹式で、近畿地方整備局の藤本貴也局長は「1年半前に36年ぶりに大阪に戻ってきた 時、安藤さんから桜を植えたいという話を聞き、緑が少ない大阪にとって、これはすばらしいことだと思っ た。いま4万人近くの市民が、この運動に参加されていると聞いている。808橋のほとんど、また、大阪城や 中之島中央公会堂などの建設は市民の力だった。この運動もおそらくその歴史の一つになるのではないかと 思う。街を活性化したいという市民の思いが関西を元気にする。きょう植樹の機会に恵まれた子供たちに も、大きくなって誇りに思ってもらえるような大阪の街にしたい」と桜に対する熱い思いを語った。 引き続いて安藤氏が「最初は1万円の寄付を市民から募り、5万人も集めるのは難しいと思っていた。い ま、多くの人たちに協力していただいている。国からも協力していただけるとは思ってもみなかった。国土 交通省がこの運動に参加されるのは、大変な勇気がいること。信じられないことで、国も本当に変わってき たと実感した。将来は、全国から美しい桜の通り抜けを見に来たいと思われるような美しい大阪の街にした い」と主催者の近畿地方整備局や河川環境管理財団ら関係者に対して感謝の言葉を寄せた。 さらに安藤氏は、植樹後の記者の質問に答え、「国、市、府だけでなく、市民も一体となって美しい大阪の 街づくりを目指しているのは、今後の日本の見本になるのではないか。一本の桜の事業から強い大阪、元気 な大阪になれば…。また、かつて市民がつくった大阪の遺伝子を呼び起こすことができれば、必ず美しい大 阪になる。一人ひとりの気持ちに賭けたい」と語った。 【写真上:保育園児らと共に桜の苗木に土をかける安藤氏、藤本局長/写真下:安藤忠雄氏】
2006年03月16日
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