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戸田建設、RC造ホテルに免震構造を採用

TO−HIS構法による長周期化で高い免震性 戸田建設(株)(加藤久郎社長)は、釧路市内で施工中の「(仮称)釧路幣舞橋ホテ ル」(RC造13階建て、施主=太平洋建設工業(株))に免震構造を採用した。2005年 7月に大臣認定を取得した後、同年9月に着工し、2007年2月末の竣工を予定。釧路市 周辺ではここ10数年の間に、1993年釧路沖地震(M7.8)、1994年北海道東方沖地震 (M8.1)、2003年十勝沖地震(M8.0)が発生し、北海道東部を中心に被害が生じた。 そして、文部科学大臣が本部長を務める地震調査研究推進本部では、今後30年以内に根 室沖でM8級の地震が起きる確立は30から40%と発表している。 【図:釧路幣舞橋ホテルの完成予想図】
今回の建物は、釧路のシンボル幣舞橋のたもとに位置し、リゾート感覚を取り入れた新しいタイプのビジネス ホテルをめざして計画された。規模はRC造13階建て塔屋1階、延べ床面積7,372.60平方m。この建物では、 戸田建設が開発した弾性すべり支承を付加した「TO−HIS構法」を採用することで、建物の長周期化(水 平方向固有周期4.03秒)を実現。免震装置は基礎部に設置し、地震時の揺れ(加速度、変位)を小さく抑え込 むことにより、大地震時(レベル2地震)でも最大床応答加速度を135?/s以下と、一般耐震建物に比べ4分 の1程度の高水準の値としている。 この結果、耐震安全性の確保に加え、大地震時でも什器等の転倒を防ぐことが可能となるなど居住性・安全性 を高めることに成功している。建物中央部の柱下に配置している弾性すべり支承は、すべり係数0.105のPT FE材からなり、建物外周部の柱下に配置した天然ゴム系積層ゴムと減衰装置としてオイルダンパーを加える ことで、最適な免震効果を得ている。コストについても「TO−HIS構法」の採用による地震入力の低減や 免震装置数の集約などにより、免震工事にかかる費用を同工法を採用しない場合に比べ約15%低減している。 同社では同構法について、すでに超高層住宅や大規模病院及びS造事務所などに採用しており、今回はホテル の免震化を達成。今後も、幅広い用途に対して「TO−HIS構法」を積極的に展開していく計画。
2006年04月10日
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